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地上の太陽へ一歩:世界最大の核融合装置JT-60SA、2026年にいよいよ本格実験へ

science2026-08-28 · 1 min read · 0 reads

二酸化炭素をほとんど出さずに膨大なエネルギーを生み出す究極の技術として、長年注目されてきた核融合。その実現へ向けた世界最大級の挑戦が、日本の茨城県那珂市で動き出す。世界最大のトカマク型装置JT-60SAは、約2億度のプラズマを約100秒保持する設計で、2026年後半にいよいよ最初の本格実験を開始する予定だ。

気候変動が深刻化するなか、二酸化炭素をほとんど出さず、しかも膨大なエネルギーを生み出せる究極の技術として、長年にわたり「核融合」が世界中で注目され続けてきた。そしていま、その実現に向けた世界最大級の壮大な挑戦が、まさに日本の茨城県那珂市で本格的に動き出そうとしているのである。

世界最大のトカマク「JT-60SA」

その大きな挑戦の主役となるのが、「JT-60SA」と呼ばれる巨大な核融合実験装置である。これは日本の量子科学技術研究開発機構、いわゆるQSTが運用する装置であり、ドーナツのような形をした「トカマク型」としては、現在世界で稼働しているもののなかで最大の規模を誇っている。

この装置の大きさは、まさに圧巻の一言に尽きるものだ。全体の高さはビルの四階分にも相当し、内部でプラズマを閉じ込める空間の体積は、最大でおよそ160立方メートルにも達する。この桁外れの巨大さこそが、より安定した核融合反応の研究を可能にするための、極めて重要な鍵となっている。

2億度のプラズマに挑む

JT-60SAが目指している性能は、もはや想像を絶するほどのものである。この装置は、太陽の中心温度をもはるかに超える、実におよそ2億度という超高温にまで熱せられたプラズマを、約100秒間という非常に長い時間にわたって安定して保持できるように、緻密に設計されているのだ。

この「長時間の保持」という点こそが、実は非常に重要な意味を持っている。核融合を実際のエネルギー源として利用するためには、ほんの一瞬だけ高温を達成するのではなく、その灼熱の状態をいかに長く安定して維持できるかが決定的な課題となるからだ。JT-60SAはまさにその限界に挑もうとしている。

いよいよ始まる本格実験

この装置は、すでに2023年の10月に、初めてプラズマを発生させることに成功しており、記念すべき大きな第一歩をすでに踏み出していた。その後は、より高度な実験に向けて装置全体の改良や強化が地道に進められ、着実に本番へと向けた準備を整えてきたのである。

そして、いよいよその長年の努力が実を結ぶ時が近づいてきている。計測機器の設置は2026年の初めに行われ、夏ごろからは本格的なデータの収集が始まる見込みだという。そして2026年の後半には、待望の最初の本格的な実験がついに開始される予定となっているのだ。

この最初の本格実験は、およそ半年間にわたって続けられる計画となっている。世界最大の核融合装置が本格的に動き出し、そこから得られる膨大なデータは、人類が長年にわたって夢見てきた「地上の太陽」の実現に向けて、極めて貴重で得がたい知見をもたらすと大いに期待されている。

国際協力とITERへの道

JT-60SAは、決して日本だけの単独プロジェクトではないという点も、決して見逃すことはできない。これは日本とヨーロッパの原子力共同体、いわゆるユーラトムとの間で結ばれた「幅広いアプローチ協定」に基づく、両者の緊密な国際協力によって進められている壮大な取り組みなのである。

さらにこの装置には、より大きな国際的な使命も託されている。JT-60SAは、現在フランスで建設が進められている国際的な巨大核融合炉「ITER」の運転を支援し、その成功を力強く後押しするという重要な役割を担っているのだ。両者はまさに車の両輪のような深い関係にあると言える。

2050年、実用化への挑戦

日本が最終的に思い描いている目標は、極めて壮大なものである。JT-60SAやITERで積み重ねられていく研究の成果を確かな土台として、日本は2050年までに「DEMO」と呼ばれる、実際に発電を行う実証炉の建設を目指している。これは商業的な核融合発電へと向かう大きな足がかりとなるはずだ。

もちろん、核融合の実用化までの道のりは、まだ決して平坦なものではなく、数多くの困難な技術的課題が残されているのもまた事実である。それでも、世界最大の装置が那珂の地でいよいよ本格的に動き出す2026年は、人類のエネルギーの未来にとって、間違いなく記憶されるべき重要な一年になるだろう。

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